海外へ荷物を安く送るにあたって、配送方法の選び方に悩む人は多いのではないでしょうか。
国際小包は30kgまでの荷物を送れる使い勝手のいい配送方法ですが、無駄な送料を支払っている人も多いです。
しかし、国際小包の利用時に工夫すれば、通常の送料よりも安くなる可能性があります。
今回は現役輸出プレイヤーであるゆうきが、国際小包の送料を抑える方法について解説します。
この記事を読むと以下のようなメリットがあります。
メリット一覧
- 国際小包について理解できる
- 海外へ安く配送するコツがわかる
- 発送する前に知っておきたい注意点がわかる
ぜひこの記事を参考に、国際小包を理解して安く海外へ荷物を発送してみてください!
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国際小包とは?サクッと解説
国際小包とは日本郵便のサービスの1つで、30kg以内の荷物を海外へ発送できます。
送料を決める要素は、以下の3つです。
- 荷物のサイズ
- 発送する国
- 発送方法
保険や受け取り通知などのオプションを付けられるので、使いやすいサービスと言えます。
手続きは簡単で、専用ラベルに必要事項を記入するだけで発送できます。
国際小包を安く発送するコツ5選
国際小包を利用するにあたって、送料は少しでも安くしたいですよね。
国際小包を安く発送するコツを5つ紹介します。
- 安い配送方法を選ぶ
- サイズに合わせて小型包装物を利用する
- 切手やキャッシュレス決済を利用する
- 日本郵便以外での発送も検討する
- 荷物はまとめて発送する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 安い配送方法を選ぶ
国際小包は配送方法によって値段が大きく異なります。
とにかく安く発送したいなら船便を選びましょう。反対に送料が高くついてでも、早めに届けたい場合は航空便が選択肢に上がります。
一例として、東京からアメリカのニューヨークに荷物を送る場合の送料を以下の表にまとめてみました。
配送方法 | 料金 | 日数 |
EMS ※国際小包対象外 |
27,100円 | 2〜3日 |
航空便 | 26,700円 | 7日 |
SAL便 | 12,700円 | 2週間前後 |
船便 | 8,900円 | 2ヶ月前後 |
上記の表より船便がもっとも安く、EMSの3分の1の値段で発送可能です。
またSAL便は船便よりは高めであるものの、発送日数も2週間と比較的早く送れるため、コスパのバランスがいい方法と言えます。
発送スピードが早いほど料金も高くなるので、荷物の種類によって使い分けましょう。
2. サイズに合わせて小型包装物を利用する
小さい荷物を発送するなら、国際小包ではなく小型包装物に切り替えると、より安く発送できます。
小型包装物の条件は重さが2kg以下、大きさが最大90cm以下(長さ+幅+厚さ)であることです。
郵便局の窓口に荷物を持って行くだけで簡単に発送できます。
なお、発送時に「小型包装物でお願いします」と伝えないと国際小包で送られる場合もあるので、しっかり伝えましょう。
また、国際小包で送る場合でも荷物によっては2つに分けて、それぞれを小型包装物で送るほうが安くなる場合もあります。
例えば、東京から上海へ荷物を発送する場合の送料は以下の通りです。
SAL便 | 船便 | |
3kgの荷物を国際小包で1つ発送する場合 | 3,100円 | 2,600円 |
1.5kgの荷物を小型包装物で2つ発送する場合 | 1,370円×2=2,740円 | 1,600円×2=3,200円 |
荷物を分けることで、SAL便は料金が安くなることがわかります。反対に船便は小型包装物2つに分けたほうが、送料が高くなっています。
発送する荷物ごとに配送方法を調べて、最安の方法を探しましょう。
3. 切手やキャッシュレス決済を利用する
国際小包は送料を切手やキャッシュレス決済で支払うことで、安く済ませられます。
切手の場合は金券ショップやヤフオクなどでまとめ買いすると、通常よりも安く仕入れられます。
また、郵便局によってはキャッシュレス決済で送料の支払いが可能です!
対応している決済手段は、以下の通りです。
- クレジットカード
- 電子マネー
- 交通系
- スマホ決済 など
還元率の高い決済サービスを利用すれば、切手より簡単かつお得に済ませられます。
最寄りの郵便局がキャッシュレス決済に対応しているかは、日本郵便のホームページで確認してみてください。
4.日本郵便以外での発送も検討する
日本郵便以外の宅配サービスでも、海外へ荷物を発送できます。
- ヤマト運輸
- 佐川急便
- 日本通運 など
基本的には日本郵便のほうが料金設定が低めになっているものの、荷物によっては他宅配サービスで安く発送できる場合があります。
日本郵便だけでなく、海外発送に対応している各宅配サービスの利用も検討してみてください。
5.荷物はまとめて発送する
荷物をたくさん発送する場合、1度にまとめて送ると割引サービスを受けられます。
10個以上の荷物を1度にまとめて発送することが条件ですが、個数に応じて10〜20%の割引を受けられます。
利用にあたっての注意点としては、発送する個数によって割引率が異なることです。
発送個数 | 割引率 |
10〜49個 | 10%の割引 |
50個以上 | 20%の割引 |
まとめて発送する割引は最低10個の荷物を送ることが条件なので、適用されるためのハードルは高いです。
しかし、海外輸出に取り組んでいる人であれば、事業を拡大していけば同時に10個以上発送するケースはよくあります。
送料を少しでも抑えて利益を確保するために、まとめて発送することを意識してみてください。
国際小包を発送する方法4選【最安は船便】
日本郵便で海外に荷物を発送する方法は4つあり、そのうちEMS以外は国際小包に対応しています。
配送方法ごとにかかる期間および料金について、以下の表にまとめてみました。
配送方法 | 配送期間 | 料金 |
船便 | 1〜3ヶ月 | ◎ 最も安い |
SAL便 | 1〜2週間 | ○ 航空便より安い |
航空便 | 3〜6日 | △ SAL便より高い |
EMS ※国際小包対象外 |
2〜4日 | × 最も高額 |
それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
1. 船便
船便とは船で荷物を配送する方法のことで、配送料を最も安く抑えられます。
飛行機よりも輸送期間が長く、また揺れが激しいために梱包している箱への負荷が大きいので、徹底して梱包しないと破損してしまう恐れがあります。
また天候によっては湿度が高かったり、外箱が濡れたりするリスクがあるため、梱包の際には防水対策も必要です。
船便を利用するときは中の荷物を守るために、普段よりも手厚く梱包しておきましょう。
2. SAL便(エコノミー航空便)
SAL便とは「Surface Air Lifted」の頭文字で、エコノミー航空便とも呼ばれています。
国際小包以外にも小型包装物や印刷物などの小さな荷物を発送できます。
航空機の空きスペースを利用して荷物を送るため、通常の航空便よりも送料が安く済むことが特徴です。
配送スピードも船便より早いので、最もコスパのよい配送方法と言えるでしょう。
しかし、航空機の空きスペースを利用して配送する都合上、他の方法に比べると対応エリアが限定されている点には注意が必要です。
SAL便を利用したい場合はあらかじめ日本郵政のホームページで、対応エリアを確認しておきましょう。
3. 航空便
航空便は荷物を運ぶためだけに、飛行機を用いて配送する方法です。
料金は比較的高めですが、3〜6日程度の短期間で発送できるため、食品など期限が決まっている荷物でも問題なく配送できます。
ただし、SAL便に比べると送料はかなり差があるので、日数をそこまで気にしない荷物なら航空便の利用は控えたほうがいいでしょう。
【参考】EMS
EMSは国際郵便の中で最も早く荷物を届けられる配送方法ですが、国際小包が対象外である点に注意が必要です。
EMSは2~4日程度で送れるので、果物や生ものなど保冷が必要な荷物も送れます。
EMSを使うことになる状況は、主に以下の通りです。
- 国際小包が対象外である(重量30kgオーバー)
- 1日でも早く荷物を届けなければいけない
それぞれの特徴を理解し、荷物に適したコスパのいい配送方法を選びましょう。
国際小包を発送する前の注意点4つ
国際小包を送る前に、国内郵便と異なる点を理解する必要があります。
国際小包を発送するにあたって知っておくべき注意点は以下の4つです。
- 航空危険物は発送できない
- 伝票はしっかり記入しなければならない
- 配送中に破損する危険がある
- 配送が遅れる場合がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 航空危険物は発送できない
航空危険物に該当する物品は、船便・航空便に関わらず発送できません。
荷物の運搬中に発火や爆発する危険性があるものは安全面を考慮し、全世界共通で配送が禁止されています。
航空危険物に該当する物品の一例を、以下に紹介します。
- スプレー缶
- 香水
- 花火・クラッカー
- マニキュア
- 電子タバコ
- モバイルバッテリー
- アルコール濃度24%超の日焼け止め・ヘアトニック・アルコール飲料 など
もし間違って発送してしまった場合は空港のX線検査等で発見され、発送されることなく返品されます。
「知らなかった」では済まないので、不安な場合は発送前に国土交通省のホームページや、郵便局の職員に確認しましょう。
2.伝票はしっかり記入しなければならない
国際小包は国内配送の時よりも、伝票を正確に記入する必要があります。
伝票へ記入する内容は以下の通りで、それぞれ配送国の言語で記載しなければいけません。
- 配送人・受取人それぞれの住所
- 荷物の中身
- 値段
- 個数
- 保険の有無および保険金額
配送できなかった場合は予備の住所が必要なため、友人宅などの住所は事前に準備しておくと安心です。
伝票の記入が不安な人は、郵便局の職員に確認しながら進めるといいでしょう。
荷物が多い時や初めて発送する場合など、ゆっくり記載したいときは、伝票を郵便局から自宅に持ち帰ることもできますよ!
3.配送中に破損する危険がある
海外では日本より荷物の取り扱いが雑な場合が多いため、破損する危険が高いことは理解しておきましょう。
たとえ「割れ物注意」のようなシールを貼っていたとしても、お構いなしに他の荷物と同じように扱われると考えてください。
そのため、投げられても破損しないくらい、徹底的に梱包する必要があります。
破損を未然に防ぐ梱包のコツは、以下の通りです。
- 段ボールなど頑丈な物に荷物を入れる
- 液体は口をしっかり閉める
- 中身をスカスカにせず、プチプチや新聞紙で隙間を埋める
- 濡らしたくないものはビニールで包む
- 封筒で送る場合は、プチプチがついているものを使用する など
しかし、頑丈に梱包しすぎると重量の増加に伴い、配送料金が上がってしまう恐れがあります。
4.配送が遅れる場合がある
海外へ荷物を発送すると、予定より遅れる場合があります。
国際発送は国の情勢や天候、繁忙期と重なるなど、外的要因に大きく左右されます。
荷物の場所をリアルタイムで把握できるように配送追跡サービスを選ぶと、到着日まで安心して過ごせるでしょう。
送り先の人から問い合わせを受けた場合でも、配送状況をすぐに共有できます。
荷物に合わせた方法を選んで国際小包を安く利用しよう
国際小包は30kg以下の荷物を簡単に海外へ配送できるサービスです。
送料を安く抑えるのであれば、船便を利用しましょう。
配送日数は航空便やSAL便よりもかかってしまいますが、圧倒的に安く抑えられます。
送料をさらに安く済ませるであれば、発送費用の支払いをキャッシュレスや切手にする方法もあります。
国際小包を船便で利用する場合は、梱包はしっかりしておきましょう。
航空便よりも揺れが大きいので外箱に負荷がかかり、中身が破損してしまうリスクは他の発送方法よりも高いです。
国内配送とは違う注意点に気をつけ、コスパのいい配送方法を選びながら海外へ荷物を発送しましょう。