eBayでせっかく商品が売れても、バイヤーからキャンセルや返金の要求を受けてしまうと焦りますよね。
「悪い評価をつけられないかな?」
「落札手数料はどうなるんだろう?」
と、取引後の評価や手数料の負担も気になることでしょう。
そこで今回は現役輸出プレイヤーであるゆうきが、eBayでのキャンセルや返金手続きについて詳しく解説していきます。
この記事を読むことで得られるメリットは、以下の3つです。
メリット一覧
- eBayで返金を依頼されたときの対処法
- セラーから返金する方法
- キャンセルや返品・返金するときの注意点
返品や返金リクエストは残念なことですが、丁寧に対応しないとセラーの評判を下げてしまう可能性があるため、適当に対処するのはNGです。
手間やコストがかかる嫌な作業ですが、気持ちよく取引を終えられるように対応していきましょう。
eBayで返金を依頼されたときの対処法4つ
バイヤーから返金依頼が来たら、迅速に対応していきましょう。
対応せずに放置したままにしておくとeBayが取引に介入し、強制的に全額返金となってしまいます。そのため、依頼があったらすぐに対応しましょう。
eBayで返金を依頼されたときの対処法は、以下の4つです。
- 全額返金する
- 一部返金する
- 商品を返品してもらった後に返金する
- 返金を受け付けない
1つずつ解説します。
1. 全額返金する
バイヤーの元に届いた商品に問題があるなど、明らかにセラー側に非がある場合は全額返金を行います。
全額返金が必要なケースは、以下の通りです。
- 間違った商品を発送してしまった
- 届いた商品が破損していた
- 届いた商品に欠陥や故障などの問題がある
上記の理由で返金リクエストが来た場合は、丁寧に謝罪した上で速やかに対応しましょう。
2. 一部返金する
商品の状態やバイヤーの希望次第では、全額返金ではなく一部返金で対処できる場合もあります。
一部返金と全額返金のどちらにするかは、バイヤーと相談して決めることが多いです。
例えば「商品に傷がある」「少し破損しているが使える」など使う分には問題ない場合は、一部返金で取引を続行します。
上記の場合は丁寧にお詫びを伝えた後、バイヤーに一部返金で対応してもらえないかを交渉してみましょう。
バイヤーが一部返金を受け入れてくれたら、返金の手続きを行います。
3. 商品を返品してもらった後に返金する
バイヤー都合で返金する場合は、商品を返品してもらった後に返金の手続きを行うケースがほとんどです。
バイヤー都合の返品理由の例を、以下にピックアップしてみました。
- 色やサイズが合わないので返品したい
- 間違って購入してしまった
- 受け取った商品が気に入らない
中には理不尽な内容で返品したがるバイヤーもいますが、詐欺など悪質なケースもあるため、慎重に対応していく必要があります。
不審な点があるときやトラブルに発展しそうな場合は、eBayに相談してから返金を行いましょう。
4. 返金を受け付けない
バイヤーが返品や返金を希望しても、時には断ることも大切です。
リターンポリシーで「返品を受け付けない」という設定にしていた場合や、取引から一定期間が経過しているケースなどです。
しかし、返品を受け付けない設定にしていても、システム上ではバイヤーから返品リクエストが送れるようになっています。
そのため返品や返金を受け付けないと、ケースがエスカレートされる心配もあり、最終的にセラーが損する場合もあります。
返金を受け付けないことでネガティブ評価をもらうなどのデメリットを考慮すると、できる限り返金に対応したほうがいいでしょう。
セラーが注文をキャンセルできる4つのケース
セラーが注文をキャンセルできるのは、以下4つのケースです。
- バイヤーから注文のキャンセルがあり、商品を発送していない場合
- バイヤーが許可された期間内に支払いをしていない場合
- バイヤーが購入完了したが、配送先の住所が間違っている場合
- 在庫切れ
詳しく見ていきましょう。
1. バイヤーから注文のキャンセルがあり、商品を発送していない場合
バイヤーからの要望があった際にまだ商品を発送していない場合は、セラー側からのキャンセルが可能です。
梱包を終えた後や発送手続きに取りかかった後にキャンセルとなると、一気に徒労感が増えてしまうでしょう。
しかし、バイヤー都合でサクッとキャンセルしてしまえば、無用なトラブルを防げるようになります。
2. バイヤーが許可された期間内に支払いをしていない場合
指定された期間内にバイヤーが支払いをしなかったときも、セラーからキャンセルを行えます。
オークション終了後、バイヤーが支払いをしない場合は請求書を送りましょう。
請求書の送付から4日以内にバイヤーが支払いをしなかった場合は、取引をキャンセルできるようになります。
どこまで待つのかはセラー次第ですが、バイヤーの対応を見ながら冷静に判断していきましょう。
3. バイヤーが購入完了したが、配送先の住所が間違っている場合
商品が送れるようになった段階でバイヤーから発送先住所が間違っていると言われた場合も、セラー側からの取引キャンセルが可能です。
そのまま別の住所に発送してしまうと、もしもの時の補償が適用されなくなり、トラブルに発展するリスクがあります。
住所が間違っている場合は一度キャンセルして、バイヤーに正しい住所へ変更してから再度購入してもらうように、お願いをしましょう。
どんなに頼まれても、どのような理由であっても、別の住所には送らないようにしてください。
4. 在庫切れ
商品が在庫切れなどの理由で期日内に発送できない場合も、セラー側でキャンセルできます。
在庫切れの場合、バイヤーに丁寧に事情を説明して正しく対応しなければ、悪い評価を付けられてしまう点には注意が必要です。
トラブルに発展しないように、まずは謝罪して丁寧に対応していくことが大切です。
商品の在庫切れが起きた時の具体的な対応方法はこちらの記事で詳しく説明しているので、ぜひご覧ください。
eBayでセラーから返金する方法を詳しく解説
返金についてバイヤーから同意がもらえたら、返金手続きをしていきましょう。
返金手続きはバイヤーへの払い戻しに同意してから、もしくは返品商品を受け取ってから2営業日以内に対応しなければいけません。
ここからは全額返金および一部返金の場合それぞれの手順について解説します。
1. 全額返金の手順
全額返金の手順は以下の通りです。リターンリクエストの画面を開いて作業していきましょう。
- 「Tasks」に「Respond to return requests」の表示があるのでクリック
- リターンリクエストが来ている商品が表示されるので、「See details」をクリック
- 項目から「Give a full refund(全額返金)」を選んで「Continue」をクリック
- 全額返金される金額を確認して、「Refund the buyer(購入者に払い戻し)」をクリック
各項目の詳細は次の通りです。
- 【Accept the return】返品を受け付け、返金する
- 【Give a full refund】返品なしで全額返金する
- 【Offer a partial refund】返品なしで一部返金する
- 【Send the buyer a message】バイヤーに連絡する
2. 一部返金の手順
一部返金の手順は、以下の通りです。
- 「Returns」ダッシュボードに移動
- 商品の横にある「View return details(返品の詳細を見る)」をクリック
- 「Decide what to refund(返金する金額を指定する)」を選択
- 返金額からの減額率を選ぶ
- 一部のみの返金となる理由をバイヤーに説明するメッセージを追加する
- 「Send」をクリック
販売時と異なるコンディションで返品された場合は、返金額を減額できます。商品の状態を確認してから、返金するようにしましょう。
eBayでキャンセルや返品・返金依頼されたときの注意点4つ
eBayでキャンセルや返品、返金を依頼されたときの注意点は次の4つです。
- 迅速かつ丁寧に対応する
- 慌てて返金しない
- セラー都合でキャンセル・返金する場合は謝罪してから
- キャンセル手続きはバイヤー理由にする
詳しく説明していきます。
1. 迅速かつ丁寧に対応する
キャンセルや返金のお知らせがeBayから届いたら、後回しにせず先に処理してしまいましょう。
eBayから「購入者が注文のキャンセルを要求した」という通知が届いてから、3日以内に応じるか否かの判断をしなければなりません。
ゆっくりしているとケースオープンされる場合があるため、できる限り迅速に対応するのがポイントです。
また、気持ちよく取引を終えられるように、丁寧に対応することを心がけましょう。
2. 慌てて返金しない
キャンセルや返金の通知が来たらからといって、慌てて返金しないように気をつけましょう。まずやるべきことは状況確認です。
キャンセルの目的が詐欺などの可能性もあるため、慎重に事実を確認しながら対応していきます。
返金の場合は、特に相手を間違わないよう確認してから作業することも大切です。
間違って異なるバイヤーに返金してしまっても取り消しができないため、全額セラー負担になってしまうからです。
3. セラー都合でキャンセル・返金する場合は謝罪してから
在庫切れや商品の破損など、セラー都合でキャンセルや返金をしなければならないときは、バイヤーに丁寧に謝罪してから返金を行いましょう。
丁寧に謝罪して対応すれば、大きな問題になることはありません。
逆にきちんと謝罪せずキャンセルや返金してしまうと、トラブルやネガティブ評価をもらう原因になってしまいます。
商品を楽しみに待っているバイヤーからすると、セラーの一方的な都合でキャンセルされてしまうと、非常に悲しい気持ちになるものです。
4. キャンセル手続きはバイヤー理由にする
キャンセル手続きを行う際は、バイヤー理由で処理していきます。
セラー都合のキャンセルを繰り返すと悪い評価を表す「Below Standard」になってしまうからです…。
「Below Standard」になってしまうとeBayの検索順位が下落したり、出品数が制限されたりするなどのペナルティを受けてしまいます。
そのため、キャンセル手続きはできる限りバイヤー理由で処理し、アカウントを健全に保てるように努力しなければなりません。
ただし、明らかにセラー側に非があるキャンセルの場合は、バイヤー理由にするのはやめましょう!
キャンセル・返金についてよくある疑問
ここからは、eBayにおけるキャンセルや返金でよくある疑問に答えていきます。
1. eBayの返金保証ってどんなシステム?
eBayには「返金保護プログラム~eBayマネーバック・ギャランティー~」というシステムがあります。
eBayの返金保護プログラムでは、購入に関してトラブルが発生すると返金してもらえるもので、以下のようなケースで利用できます。
- バイヤーが購入品を受け取っていない場合
- 受け取った商品が出品説明内容と一致していない場合
また、eBayには「eBayバイヤープロテクション(eBay買い手保護保障制度)」もあります。
eBayバイヤープロテクションはバイヤーとセラー間のトラブルを解決できなかった場合に、eBayが仲介して解決を支援してくれるシステムです。
セラーには問題ないと判断された場合は、eBayから「購入代金補償」として商品代金が返金されます。
2. キャンセルしたときの手数料はどうなる?
バイヤー都合によるキャンセルの場合は、出金手数料のほぼ全額が返金されます。
ただし、ケースオープン後にバイヤーにエスカレーションされてしまい、強制的に全額返金になってしまった時は返金対象外です。
また、全額返金の場合は出金手数料のほぼ全額が返金されます。一部返金の場合は、返金額の割合に応じて出金手数料が返ってきます。
3. キャンセルの取り消しはできる?
一度キャンセル手続きをした取引は元に戻せません。
間違ってほかの注文をキャンセルしてしまわないように、取引内容や相手を確認したうえで慎重に行いましょう。
4. 注文の一部だけをキャンセルできる?
eBayでは、注文の一部だけをキャンセルすることはできません。
商品の個数を減らしたいなどの場合でも、注文全体をキャンセルしなければならなくなるので注意しましょう。
eBayでのキャンセルや返金処理は丁寧な対応が大切!落ち着いて素早く対処しよう
eBayでキャンセルや返金処理が必要になったときは、落ち着いて丁寧に対応していきましょう。
残念なことにeBayには悪質なバイヤーが存在するため、慌てて返金するのではなく、慎重に対応していかなくてはなりません。
取引に不審な点があるなどでトラブルに発展しそうな場合は、eBayへ相談しながら対応していくと安心です。
かといって、バイヤーからの返金依頼に迅速に応じないと、セラー側がペナルティを課せられてしまう恐れがある点にも注意が必要です。
キャンセルや返金処理は、できる限り素早く対応していきましょう!