せどりの利益率を把握していないと、いくら商品を売っても稼げない可能性があります。
せどりで効率よく稼ぐためには出品している商品の利益率を把握し、戦略的に販売することが大切です。
今回は現役輸出プレイヤーであるゆうきが、せどりの利益率や計算方法について詳しく解説します。
この記事を読むメリットは、以下の3つです。
メリット一覧
- 理想の利益率がわかる
- 利益率の計算方法がわかる
- 利益率を上げるポイントがわかる
利益率が高い商品も紹介しているので、ぜひ最後までご一読ください!
なお、当ブログでは語りきれないeBay輸出で稼ぐコツを、ゆうきのメルマガにて詳しく解説しています。
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利益率とは売上に対する利益の割合のこと
利益率とは、売上に対する利益の割合のことです。せどりにおける利益は売上から仕入れ値や配送料、手数料などを引いた金額のことです。
せどりの利益の特徴は、こまごまとした発送費用や手数料が発生し、梱包費なども必要になるために計算がややこしくなることです。
「きちんと計算したら利益が全然なかった・・・」という恐ろしい事態も起こりうるため、利益率をきちんと把握しておくことが重要です。
せどりの利益率の計算方法は大きく3つ
せどりの利益率は、以下の方法で計算できます。
- 売上から計算する方法
- 目標利益から計算する方法
- 目標利益率から販売価格を計算する方法
ひとつずつ確認していきましょう。
1. 売上から計算する方法
売上から利益率を求める際は、以下の計算式に当てはめてみてください。
利益率 = 純利益÷ 売上高 × 100%
せどりにおける売上高は、販売総額のことを指します。
純利益は、販売額から仕入れにかかった費用や送料・手数料などの経費を差し引いた利益のことです。
実際に純利益を用いた利益率の計算例を紹介します。
利益率の計算例
1ヶ月の総売上高が20万円、仕入れ値の総額が10万円、送料や手数料の合計額が5万円とした場合
経費の合計=10万円 + 5万円=15万円
純利益=20万円 – 15万円 = 5万円
上記の数値を利益率の計算式に当てはめてみると
利益率(%)=純利益(5万円)÷売上高(20万円)×100 = 25%
利益率は上記の流れで計算します。
2. 目標利益から計算する方法
目標利益(得たい利益額)が決まっている場合は、以下の計算式から利益率を計算できます。
最初に販売価格を求めてから利益率を計算するため、以下2つの計算式を用います。
- 販売価格 =仕入れ額 + 送料 + 純利益
- 利益率 = 純利益 ÷ 売上 × 100(%)
利益率を求めるまでの流れは、以下の通りです。
利益率の計算例
目標利益額が5,000円として仕入れ額が1万円、経費が1,500円かかったとした場合
販売価格 =10,000 + 1500 + 5000 = 16,500
利益率 = 5,000 ÷ 16,500 × 100 = 30.3%
目標利益額5,000円の場合、1万円で仕入れて経費が1,500円かかる商品を16,500円で売れば、利益率が30.3%になることがわかります。
3. 目標利益率から販売価格を計算する方法
目標利益率をあらかじめ決めておけば、仕入れ額から逆算して販売価格を計算できます。
計算式は以下のとおりです。
販売価格 = 仕入れ額 ÷(100 – 目標利益率)
以下の条件のとき、いくらで販売すれば目標利益率を達成できるかを計算してみましょう。
利益率の計算例
仕入れ額が6,000円の商品を目標利益率20%で販売したい場合
販売価格 = 6,000円 ÷(100 – 20%)= 7,500円
6,000円で仕入れした商品で利益率20%を達成するためには、7,500円で販売すればいいことがわかります。
せどりの利益率の目安は新品・中古で異なる
せどりの利益率は取扱い商品が新品か中古か、また有在庫か無在庫かによっても異なります。
理想の利益率を以下の表にまとめてみました。
有在庫 | 無在庫 | |
---|---|---|
新品せどり | 15~20% | 10~15% |
中古せどり | 25%~ | 20~25% |
商品によって利益率は異なるため、必ずしも上記の範囲内に収まるとは限りません。
しかし、目安となる利益率が決まっていれば商品を扱う基準ができ、仕入れるか否かの判断がしやすくなります。
また、利益率は手数料や送料などによっても変わることも考えて、利益を計算する必要があります。
販路によっては手数料などが利益を圧迫し、利益率が下がることもあるので、一つの目安として考えてみてください。
せどりで利益率が下がる3つの理由
せどりで利益率が下がってしまう理由は、以下の3つです。
- 送料が発生する
- 大量仕入れが困難
- 価格競争が起きやすい
詳しく説明していきます。
1. 送料が発生する
意外と見落とす人が多いのが、顧客への発送や仕入れ時に届けてもらう送料です。
取引をすると必ずと言っていいほど送料が発生するため、その分だけ利益が下がってしまいます。
電脳仕入れをメインにしていたり、FBAなど代行システムを利用していたりする人はとくに、送料がかさみます。
送料を抑える工夫をしつつ、販売価格にできるだけ送料を反映させれば利益率を確保できるでしょう。
僕がeBayせどりで試行錯誤を重ねた末に見つけた、送料を安く抑える方法は「eBayの送料が高い理由と安く送る方法を徹底解説!送料設定のコツも公開」の記事で詳しく解説しています。
eBayせどり以外のせどりでも活用できる方法なので、ぜひ参考にしてみてください。
2. 大量仕入れが困難
卸やメーカー仕入れなど、大量仕入れによって仕入れ額が安く済む場合は、利益率が高くなります。
しかし、せどりは大量仕入れが困難な場合が多く、仕入先によっては単品仕入れしかできないケースもあります。
とくに中古せどりは一品物の場合が多いので、大量仕入れは期待できません。
販売価格に経費を転嫁できなければ、利益率を確保するのは難しいでしょう。
3. 価格競争が起きやすい
せどりは価格競争が起きやすいため、予定販売価格を下回ると利益率が下がってしまいます。
ライバルが多い商品は販売競争が起きやすい傾向にあり、価格競争を見越した仕入れや販売を行う必要があります。
価格競争に巻き込まれそうな商品を仕入れてしまった場合は、価格以外の部分で差別化を図ってみましょう。
価格競争に巻き込まれると利益を確保するのが難しくなってしまうため、扱う商品ジャンルや仕入れ前のリサーチは丁寧に行うことが大切です。
せどりの利益率を上げる5つのポイント
せどりで利益率を上げるポイントは、以下の5つです。
- 仕入先を変える
- ライバルの少ない商品を選ぶ
- 送料を安く抑える
- ポイントを活用する
- 販売方法を工夫する
詳しく見ていきましょう。
1. 仕入れ先を変える
できるだけ安く仕入れられる仕入れ先を探し、仕入れ価格を下げれば利益率を確保できます。
常に仕入れ先を開拓する意識を持ち、仕入れ価格を下げられないか考えながらリサーチしましょう。
実店舗での仕入れの場合は値下げ交渉を行う、卸など大量仕入れができる仕入れ先を新たに探すのもひとつの方法です。
2. ライバルの少ない商品を選ぶ
価格競争を避けるためにも、ライバルの少ない商品を選びましょう。
価格競争が起こりづらいことにくわえ、高い価格を維持しながら販売できるようになります。
事前のリサーチやライバル調査など、市場調査を丁寧に行うことがポイントです。
市場は常に変動しているため、こまめな調査を欠かさないことも大切です。
3. 送料を安く抑える
利益率を上げるためには、送料を安く抑える工夫も欠かせません。送料は経費の大部分を占めており、利益率への影響が大きいためです。
割引制度や支払い方法を工夫すれば、送料も節約できます。使える制度がないか調べてみましょう。
海外へ発送する場合は、代行業者を利用するほうが安くなるケースもあります。
また、梱包材は再利用するなどして安く抑える方法も取り入れてみてください。
送料を節約する際は、荷物を安全に送れる範囲で行うようにしましょう。
4. ポイントを活用する
仕入れ先のポイント制度やクレジットカード決済で還元されるポイントなどを活用して、仕入れ額を抑える方法もあります。
還元率が高い日に合わせて仕入れたり、キャンペーンなどの仕組みを利用したりすると、ポイント分の利益を確保できます。
貯めたポイントの活用方法を工夫すればさらに利益を確保できる場合もあるため、地道に工夫を重ねることが大切です。
複雑な条件が絡むことが多く、操作が面倒などのデメリットもありますが、利益率を上げるためにチャレンジしてみてください。
5. 販売方法を工夫する
販売方法を少し工夫するだけでも、さらに利益を確保できる場合があります。
販売方法の工夫例
- ジャンク品を仕入れて修理し、使える状態にする
- シーズン物を前もって安く仕入れ、シーズンが来たタイミングで販売する
クリスマスやハロウィンなどのシーズン物は需要が見込めるので、十分な利益が期待できます。
ただし、寝かせることで利益が上がる商品は見極めなければならないうえに、一定の資金力と在庫を確保する必要もあるので難易度は高いです。
販売価格を高くできれば利益率も上がるため、情報収集を欠かさないようにしましょう。
せどりで利益率が高い商品5選
せどりで利益率が高い商品は、以下の5つです。
- おもちゃ
- 本
- 家電
- パソコン周辺機器
- ゲーム
順番に説明していきます。
1. おもちゃ
おもちゃは、新品せどりでも中古せどりでも稼げる商品です。
人気シリーズで入手困難な物や、販売数が限定されている物などに高値が付きやすく、利益率が高くなります。
クリスマスなどのイベントで需要が高まる時期に合わせて人気の商品を仕入れたり、注目されているキャラクター商品などをリサーチしたりしてみてください。
人気シリーズは関連商品も多く、利益率の高い商品もたくさんあります。トレンド商品として回転率が高いものが多いため、初心者でも利益を確保しやすいでしょう。
2. 本
本は仕入れがしやすいうえに工夫次第で高値で売れることから、高い利益率が期待できます。
人気マンガのまとめ売りや資格や受験用の赤本などは、安く仕入れて高く売れやすいです。
とくに、マンガはアニメ化などで突然価格が高騰することもよくあり、おもちゃと同様にリサーチが欠かせないジャンルと言えます。
単品での単価は高くないため、セット販売やプレミア価格のついた本をリサーチするなど、工夫して仕入れてみてください。
3. 家電
家電はセールなどを駆使すれば安く仕入れられ、高値で販売できる商品のひとつです。
商品の種類やジャンルが豊富なことから、市場が飽和しにくく、初心者でも参入しやすいと言えます。
せどりで人気があるのは小型家電ですが、大型家電でもリサーチをしっかり行えば、送料を差し引いても利益をしっかり確保できます。
ただし、中古品には注意が必要で未開封品以外はクレームになりやすいと考えてください。
そのため、初心者は新品仕入れから始めるといいでしょう。
4. パソコン周辺機器
小型の物が多く、種類が多いパソコン周辺機器もせどりで狙い目のジャンルです。
人気のあるメーカーがある程度決まっているため、詳しい知識がなくてもリサーチできます。
パソコン周辺機器の中でも、とくに安定した需要があるカテゴリーは以下のとおりです。
- タブレット
- プリンターおよびインク
- マウス
安価で仕入れられるノンブランド品でも売れる可能性があるので、リサーチしてみてください。
5. ゲーム
ゲームは取り扱っているライバルが多いものの、利益率の高い商品を見つけやすいのが特徴です。
人気ゲームの新品商品やゲーム機本体だけでなく、中古のレトロゲームにも根強い人気があります。
状態がよければ中古品でもプレミア価格で売れるものもあるため、リサーチと市場調査を丁寧に行ってみましょう。
ゲームは国内だけでなく海外でも人気が高いため、海外向けのリサーチも行ってみてください。
せどりで利益率が想定を下回った時の対処法3選
いくら利益率を意識していても、価格競争などに巻き込まれることも多々あります。
利益率が想定を下回ってしまったときの主な対処法は、以下の3つです。
- 販路を変える
- 損切りする
- 利益額に注目する
詳しく見ていきましょう。
1. 販路を変える
利益率が想定を下回ってしまった場合、他のプラットフォームで売れないか調べてみましょう。
販路によって顧客の層や手数料・送料などが異なる場合があるため、プラットフォームを変えるだけで利益を確保できることもあります。
また、国内で販売している場合は海外輸出も検討してみると、想像以上の高値になるケースもあるくらいです。
複数の販路を持っておくと高く売れる場所を見つけやすくなるので、大きな損失を出すリスクを下げることにもつながります。
2. 損切りする
利益率が想定を下回ることを確認したら、損失が大きくならないうちに売り捌いてしまうのも選択肢のひとつです。
「損切り」とは投資の基本原則のひとつで、価格が下がったときに該当の株などを売却して損失を確定させることを指します。
せどりでも同様に、利益率を確保できなくなった時点で販売してしまえば、利益が少なくなるのを最小限に抑えられます。
相場が下がってしまったからといって、いつまでも売らずに在庫として抱え続けると、キャッシュフローの悪化につながりかねません。
とくに、資金に余裕がないときは損切りのタイミングが遅れて資金繰りの悪化とならないように、注意してください。
3. 利益額に注目する
高額商品の場合は利益率ばかりに注目せず、利益額に注目して判断するのもおすすめです。
例えば、利益率30%の商品でも、高額商品なら多少下がったとしても利益額は十分に確保できることがわかります。
商品の価格 | 利益率 | 想定利益額 |
---|---|---|
1,000円 | 30% | 300円 |
100,000円 | 20% | 20,000円 |
1,000円の商品なら慌てて対処を検討しなければならない場合でも、100,000円の商品なら利益率が多少下がったとしてもまとまった利益額を確保できます。
上記のように、高額商品ほど利益額も高くなるため、多少の相場下落であれば販路変更や損切りを検討しなくても十分に対応できるはずです。
利益額にも注目しつつ、商品によって柔軟に対応していくとよいでしょう。
せどりは利益率も大事だが回転率も大事
せどりは利益率を上げることも大切ですが、回転率も意識しなくては効率よく稼げません。
回転率がどのようなときに使われるのか、そして重要な理由について解説します。
回転率は商品の販売数の目安になる指標
「せどりでは回転率が大事」という言葉を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
回転率とは一定期間に販売した商品数の目安になる指標で、高いほど商品がよく売れていることを示します。
回転率を計算する方法は2つあります。
- 金額から計算する場合
⇒ 一定期間の商品の売上金額(原価) ÷ 平均在庫金額 - 在庫数から計算する場合
⇒ 出庫した総数 ÷ 平均在庫数
回転率が悪くなるということは、不良在庫が増えていると言い換えられるので、早急な対策が必要です。
一方、回転率が高い場合は商品がよく売れ、在庫が定期的に入れ替わっていることを示しています。
回転率が重要な理由
せどりで回転率が落ちると不良在庫を抱えやすくなり、資金繰りの悪化につながってしまいます。
例えば販売価格1,000円、利益率20%の商品を2種類、10個ずつ仕入れた場合、回転率が異なると利益額にどれだけ差が出るか見てみましょう。
商品A | 商品B | |
---|---|---|
1ヶ月の販売数 | 1個 | 10個 |
1個売れたときの利益額 | 200円 | 200円 |
1ヶ月の利益額 | 200円 | 2,000円 |
1ヶ月に1個売れる商品Aと、10個売れる商品Bでは、利益額に1,800円の差が出ます。商品Aは月末に9個売れ残りますが、商品Bは完売します。
このことから、商品Aより回転率のよい商品Bを仕入れたほうが、稼ぎやすいことがわかります。
たとえ商品Aの利益率が2倍の40%になったとしても、月に1度しか売れない商品から利益を上げるのは難しいからです。
逆に利益率が多少悪くても、回転率がいい商品ならたくさん売れるため、結果的に稼ぎやすくなります。
そのため、利益率・回転率の両方を意識して仕入れることが大切です。
とくに、資金力がないうちは高利益ばかり狙うと資金繰りができなくなるため、回転率も重視して仕入れるようにしましょう。
せどりで稼ぐために重要なのは利益率!回転率も意識すると稼ぎやすい
せどりで稼ぐためには、利益率をしっかり計算して仕入れることが大切です。
経費はできるだけ正確に把握し、丁寧なリサーチを行い、利益額や利益率をチェックします。
利益率だけを追い求めるとバランスを欠くため、効率よく稼ぐためには回転率も意識することが大切です。
利益率や利益額を把握できれば適切な販売価格や販売戦略を取れるようになり、より稼ぎやすくなります。
面倒でもそれぞれの数値の把握を怠らないようにし、効率よく稼いでいきましょう!