
eBayで商品を発送したら、一仕事済んだような気持ちになりますよね。
しかし、バイヤーの元へ商品が届いたとしても返金を求められるケースもあるので、評価をもらうまでは安心できません。
バイヤーから返金を求められたら、適切に対応する必要があります。
対応方法を誤ると、eBayでの評価が下がったり損をしたりすることがあるので、要注意です。
今回は現役輸出プレイヤーであるゆうきが、eBayで返金を求められたときの対処法を徹底的に解説していきます。
この記事を読むことで得られるメリットは、以下の通りです。
メリット一覧
- eBayで返金リクエストになる原因がわかる
- 返金対応の際に使える英訳つき例文がわかる
- タイミング別の返金方法がわかる
- 返金対応の注意点がわかる
初めて返金を求められた人でも問題なく返金できるように、わかりやすく解説していきます。
返金した結果、損をしたりトラブルに発展したりするような事態を未然に防ぐために、ぜひご一読ください。
なお、当ブログでは語りきれないeBay輸出で稼ぐコツを、ゆうきのメルマガにて詳しく解説しています。
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eBayで返金が求められる6つの原因
eBayでバイヤーから返金を求められた場合、以下のような原因が考えられます。
- バイヤーの勘違いで商品を購入してしまった
- 商品が破損している
- 商品が説明文と異なる
- 商品が届かない
- 販売後に値引き交渉を行った
- バイヤーが悪質
それでは、順番に見ていきましょう。
1. バイヤーの勘違いで商品を購入してしまった
バイヤーが商品の代金を支払った後に勘違いで購入したことに気づいた場合、返金を求められます。
実際にバイヤーが勘違いで購入してしまうケースは少なくなく、以下のような理由が挙げられます。
- 欲しい商品と似ている別物だった
- 商品の用途を勘違いしていた
- 色やサイズが欲しいものと異なっていた
- ばら売りだと思っていたらセット売りの物を購入していた など
バイヤーが勘違いで購入してしまう事態は、セラー側で防げることもあります。
複数件で起きている場合は商品説明や画像で伝わりにくい部分があると考えられるので、一度見直してみてください。
2. 商品が破損している
バイヤーのところへ到着した時点で商品が破損していた場合、返金を求められることが多いです。
破損によって商品の価値が下がってしまうので、返金要求に応じる必要があるでしょう。
とくに、商品が破損する原因が梱包の甘さだった場合は、こちら側に非があります。
そのため、お叱りの言葉を受けたとしても真摯に受け止め、丁寧な対応を心がけてください。
3. 商品が説明文と異なる
商品が説明文と異なる旨の指摘を受けたときも、返金が必要となるでしょう。
とくに、商品に傷などの欠陥があるのに説明文に記載していない場合は、トラブルに発展するリスクが高まってしまいます。
バイヤーからの指摘どおり、商品説明が誤っているなら一部返金もしくは全額返金を検討しましょう。
また再発防止のために、他に出品している商品の説明文も、この機会にもう一度確認してみてください。
4. 商品が届かない
正しい方法で商品を発送したのに、バイヤーから「商品が届かない」と言われることで、返金要求を受けるケースもあります。
まずは、本当に商品が届いていないかどうかを調査するところから始めましょう。
商品の追跡番号がわかるなら、配送状況をチェックしてみてください。
配送途中の場合は、しばらく待ってもらうようにお願いしましょう。
ただし、追跡情報がないなら返金するしかなくなってしまいます…。



未着ケースの対応方法は「【例文あり】eBay輸出で商品が未着のときの対応方法を徹底解説!補償申請の流れも紹介」の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくだい。


5. 販売後に値引き交渉を行った
販売後に値引き交渉が行われ、合意したときも返金手続きが必要となります。



実際のところ、こちらに非がない限りは決済後の値引きに応じる必要はないので、面倒に感じた場合は断るようにしましょう。
6. バイヤーが悪質
eBayは非常にユーザー数の多いサービスなので、中には悪質なバイヤーもいます。
不当な返金要求をしてきたりメッセージの内容が悪質であったり、といったことが挙げられます。
もし遭遇してしまった場合は、eBayに相談するのがおすすめです。



時間は有限なので、悪質バイヤーへの対処で消耗しないようにしましょう。
悪質バイヤーへの対処法について詳しくは「eBayの悪質バイヤーはブラックリストに登録しよう!購入制限やトラブル回避の方法も解説」の記事で解説しています。注意が必要なバイヤーの特徴も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。


eBayの返金対応に使える英文メッセージ例
eBayで返金を要求された場合、返金を受け入れる前にバイヤーへメッセージを送れます。
返金要求された際は、まず何があったのかバイヤーに確認しましょう。
eBayで返金対応する際の例文について、以下3つのシチュエーションで紹介します。
- 一部返金で対応する場合
- 全額返金で対応する場合
- 商品画像を求める場合
例文を取り入れながら、円滑にコミュニケーションをとりましょう!
1. 一部返金で対応する場合
返金を受け入れる場合、まずは一部返金を了承してもらえないか提案してみましょう。
一部返金の際は、以下の例文を参考にしてみてください。
I am very sorry for the inconvenience caused by the issue with your item.
As a solution, I would like to offer you a partial refund of [〇〇 USD or 〇〇%] without you having to return the item.
If you find this proposal acceptable, I will process the refund immediately through the eBay system.
Please let me know if this works for you.
Thank you for your understanding.
この度は、商品に関する問題でご不便をおかけし、大変申し-訳ございません。
解決策としまして、商品を返品していただくお手間なく、[〇〇ドル or 〇〇%]の一部返金させていただきたく存じます。
もしこのご提案にご同意いただけるようでしたら、すぐにeBayのシステムを通じて返金手続きをいたします。
この内容でよろしいか、お聞かせいただけますでしょうか。
ご理解に感謝いたします。
了承してもらえたら、一部返金して返金処理は終了です。
2. 全額返金で対応する場合
バイヤーが返品に応じてもらえる場合や、商品の状態が説明内容と大きく乖離している場合は全額返金で対応します。
以下のようなメッセージを送るとよりスムーズに進められるでしょう。
I apologize for the inconvenience caused by the issue with the product.
After the product arrives, the product price will be refunded, so please check.
Thank you.
この度は商品の問題によるご迷惑をお詫び申し上げます。
商品到着後、商品代金を返金しますので、ご確認ください。
よろしくお願いいたします。



3. 商品画像を求める場合
商品が破損していたり説明文と異なっていたりなどの理由で返金を求められる場合は、要求に応じる前に写真を見せてもらいましょう。
写真があればバイヤーの主張が正しいか判断できます。
商品写真を見せてもらうときは、以下の例文をお使いください。
Hello,
I apologize for the issue with the item.
Could you please provide a photo of the damage so that we can determine if it is covered by insurance or not?
Thank you.
この度は、商品に問題があったことをお詫び申し上げます。
保険の対象となるかどうかを確認するため、ダメージの写真を提供していただけますか?
よろしくお願いいたします。
タイミング別eBayの返金方法
eBayの取引で返金の要求を受けるタイミングは、大きく以下の4パターンに分けられます。
- 販売後~発送前の対応
- 発送後~到着前
- 到着後
タイミングによって返金方法が異なるので、それぞれ確認していきましょう。
1. 販売後~発送前
取引が成立してからバイヤーへ発送するまでの間では、返金の原因によって一部返金か全額返金か変わってきます。
発送直前の欠品・破損は、一部返金ではなく取引キャンセル(全額返金)で対応するのが一般的です。



発送前の段階で返金手続きに進む場合は「Cancel Order」をしてください。
セラー側からの「Cancel Order」で「Out of Stock or damaged」を選択してしまうとDefectがつく原因になるので、在庫を切らさないように注意しましょう。
バイヤーからのCancel Orderに対してセラーも合意すれば、全額返金の手続きへ進めます。
2. 発送後~到着前
商品を発送してからバイヤーの元へ到着するまでの間に返金が必要になる原因として、商品の未着が挙げられます。
海外へ発送する場合、日本国内と違って大幅に時間がかかります。



商品未着の状態で返金する場合、バイヤーが取れるアクションは「Item Not Received request(商品未着リクエスト)」と「Payment Dispute(支払い異議申し立て)」の2つです。
セラーの対応方法は、それぞれ以下のとおりです。
Item Not Received request
- 追跡番号をアップし、配達状況を証明する
- バイヤーに全額返金する
- 異議申し立てを承認するか拒否するか決める。承認する場合はそのまま返金手続きへ進む
- 拒否する場合は、配達済みを証明する追跡番号などの証拠を提出する
- 決済サービス会社の判断を待つ
- 判断に沿って返金手続きに応じる
これらのリクエストや異議申し立てを起こされる前に、入念にコミュニケーションを取っていれば、未然に防げる可能性があります。
商品到着予定日を過ぎたら、追跡番号を確認し、必要であればバイヤーに状況を連絡してみるといいでしょう。
3. 到着後
商品が到着した後に返金が発生する原因は、バイヤーの気分によるものかセラー側の非によるものかで、取るべきアクションが異なります。



バイヤーの気分で返金が発生する場合、まず「リターンリクエスト」が取られます。
リターンリクエストとは、バイヤーが商品を返品したい場合に、eBayを通して返品手続きを依頼することです。
セラーは以下の選択を取ることになります。
- 返品を受け入れる(返品到着後、全額返金)
- 返品なしの全額返金
- 返品なしの一部返金
リターンリクエストが開かれた日から3日以内にセラーは適切な対応をしないといけませんので、基本的には返品を受け入れる方向性で進めましょう。
この期日を過ぎると「エスカレーション」といってeBayが間に入る形になり、強制的に全額の返金 + Defectをもらう可能性があるので、十分に注意してください。
一方で「届いた商品が破損していた」「説明文と異なる」という場合は、セラー側に非があるのかどうか、バイヤーとコミュニケーションを取って確認しましょう。
この場合、バイヤーはまず「Return Request(返品リクエスト)」を起こすのが一般的です。
「リターンリクエスト」の場合は上述(バイヤー都合の返品)と同じ流れで進めますが、返品理由は「セラー都合」となります。
稀にリターンリクエストを経ずに、「Payment Dispute(支払い異議申し立て)」が直接行われることもあります。
Payment Disputeの場合は、以下の手順に沿って進めましょう。
- 異議申し立てを承認するか拒否するか決める
- 拒否する場合は、商品説明と相違ないことを示す写真などの証拠を提出する
- 決済サービス会社の判断を待つ
- セラー側に非があると判断された場合は、受け入れて全額返金する
商品の破損や説明文が異なるなど、セラー側が原因で返金が発生した場合は、出品の際に一層気を付けるようにしましょう。
リターンリクエストについて詳しく知りたい方は、関連記事「【例文あり】eBayのリターンリクエストはどう対応する?取り下げや拒否のやり方を解説!」を参考にしてみてください。


eBayで返金する際の注意点4つ
eBayで返金する際は、以下の4点に注意しましょう。
- 本当に返金が必要なのかを考える
- 丁寧な対応を心がける
- 迅速に対応する
- 証拠を残す
不当な返金要求だとしても、適切に対処しないと損をしてしまうので、ここでしっかり確認しておきましょう。
1. 本当に返金が必要なのかを考える
eBayで返金を求められても、すぐに応じてはいけません。まずは、本当に返金が必要かどうかを考えましょう。
返金を要求する理由で多いのが破損ですが、実際には商品に問題がないにもかかわらず、返金を要求してくるバイヤーは一定数います。
返金を要求された場合は、相手の言っていることが本当かどうか確認する必要があります。
商品画像を送ってもらえなかったり罵倒されたりと、正常なやり取りができないならeBayに相談するのがおすすめです。



2. 丁寧な対応を心がける
商品にダメージがある場合は、返金だけでなく、同じ商品を再送することも検討しましょう。
多くのバイヤーは、返金よりも問題なく使える商品が届く方が喜ばれます。
バイヤーの気持ちを大切にすることで、長く付き合える顧客になってもらえる可能性が高いです。
短期的なコストより、長い目で見た関係づくりを大切にしましょう。
3. 迅速に対応する
たとえ不当な返金要求だと思っても、迅速に対応するのが重要です。



バイヤーからの返金要求が不当だと思って相手にしないと、eBayから介入されることがあります。
バイヤーのことを無視していたことがeBayに知られると、返金要求に対してセラーが不利になってしまいます。
eBayが介入した結果、セラーに非があると判断されると返金する必要があるだけでなく、アカウントに傷がついてしまうので注意してください。
そのため、Disputeによる返金要求を受けたら早急に対応しましょう。
たとえバイヤーから返信がなかったとしても、連絡を取ることを心がけてみてください。
4. 証拠を残す
返金対応をスムーズに進めるために、取引のやりとりや商品を写真やデータに保存しておくことをおすすめします。
特に発送前の商品の写真は、さまざまな角度から撮っておくのが重要です。
証拠を残しておけば、予期せぬトラブルが発生した際に自分の立場を守れます。
返金方法の注意点についてもっと知りたい方は、関連記事「eBayでキャンセル・返金対応する方法を徹底解説!注意点や返金手順も詳しく紹介 | FREE BIZ LIFE」を参考にしてみてください。


eBayの悪質な返金リクエストに対処する3つの方法
eBayでは、返金リクエストの中には本当に返金すべきか怪しいリクエストもあります。怪しい返金リクエストに対処する方法は、以下の3つです。
- 商品を追跡する
- 商品画像を送ってもらう
- eBayに問い合わせる
ひとつずつ解説していきます。
1. 商品を追跡する
商品が届いていないと言われたときは、必ず商品を追跡しましょう。
バイヤーの近くにある場合は、その旨をバイヤーに伝えて、商品が到着するまで待ってもらいます。
また、すでに配達完了になっている場合は、追跡情報をバイヤーに提示しましょう。
追跡しても商品の状況が分から
配達を証明できないままeBayに仲介を求められると、強制的に返金させられた上にセラー評価に傷がつく可能性があるため、自主的に対応しましょう。
2. 商品画像を送ってもらう
商品が壊れていると言われたときは、届いた商品の画像を送ってもらいましょう。
中には破損していないのに返金リクエストをしてくる人もいるので、気をつけましょう。
また、破損の程度が軽い場合は一部返金を交渉する材料にもなるので、しっかり確認しましょう。
また、証拠として、発送前の画像を撮っておくのがおすすめです。発送前に破損がなかったことが証明できれば、返金せずに済む場合もあります。
3. eBayに問い合わせる
返金理由が不明瞭な場合は、まずバイヤーに直接問い合わせて理由を確認しましょう。
バイヤーの対応が悪質であったり不当な要求であると感じた場合は、そのやり取りを証拠としてeBayに「報告・相談」してください。
安易にeBayに判断を委ねると、証拠が不十分な場合にセラーが不利になることがあります。
絶対に、理由がわからないまま返金しないようにしましょう。
eBay返金は判断・スピード・記録がカギ
返金対応ではまず、状況を把握して問題の本質を見極めましょう。
その上で全額返金もしくは部分返金するか決め、迅速に処理すればバイヤーの信頼を得られます。
また返金対応において記録を残すことは不可欠です。
対応履歴は後日の証拠となるため、データを残しておくことをおすすめします。
適切に対処すれば、大きなトラブルに発展することなく取引を完了できます。


