
Send Offerは、セラー側からバイヤーにアプローチする、効果的な販売手法のひとつです。
Watchをつけているバイヤーへオファーを送ることで、売上アップが期待できる機能です。
今回は現役輸出プレイヤーであるゆうきが、Send Offerの機能や条件、効果的な使い方について詳しく解説していきます。
この記事を読むと下記のようなメリットがあります。
メリット一覧
- バイヤーが商品にウォッチをつける理由が分かり、Send Offerの必要性が理解できる
- どのような商品にオファーを送るのが効果的か分かる
- Send Offerの機能と使い方がわかり今日から実践できる
Send Offerは、2019年から実装された機能です。
「まだ使っていない」「使い方がわからない」そんな人は今すぐこの記事を読んで、今日から実践してみてください!
なお、当ブログでは語りきれないeBay輸出で稼ぐコツを、ゆうきのメルマガにて詳しく解説しています。
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eBayで利用できるオファー機能は3つ
eBayには、バイヤー・セラーどちらでも使える、値下げ交渉用のオファー機能があります。
こちらでは、eBayで使える3つのオファー機能について解説します。
- Make Offerとは?
- Best Offerとは?
- Send Offerとは?
それぞれ見ていきましょう。
1. Make Offerとは?
Make Offerとは、商品購入前にバイヤーから値下げ交渉を行えるオファー機能のことです。
「Best Offer」設定をすることで商品ページに「Make Offer」が表示され、バイヤーからの値下げ交渉ができるようになります。
Make Offerはセラーが設定した商品でないと表示されないため、ライバルセラーとの差別化を図れます。
オファーされた商品はセラーが同意することで即決落札となるため、購入のチャンスを増やせるはずです。
オファーされた金額に同意できない場合は2日間の期限で3回まで交渉できるので、負担なく購入へと繋げられるでしょう。
2. Best Offerとは?
Best Offerとは、セラーが出品した商品の割引交渉をバイヤーに許可する設定です。
Best Offerを設定すると商品ページに「Make Offer」が表示され、バイヤーからの値下げ交渉ができるようになります。
値下げ交渉を許可した場合、マナーの悪いバイヤーに注意しましょう。



非常識な値引き交渉を回避する方法は、記事の後半「設定を変更する」にて解説しているので、参考にしてみてください。
3. Send Offerとは?
Send Offerとは、セラーからバイヤーに送るオファーで、Watchをしたバイヤーに対して直接値下げ交渉ができる機能です。
バイヤーからセラーへは「Best Offer」で値下げ交渉ができる仕組みがあります。
しかし、バイヤーによっては値下げ交渉をすること自体、面倒だと思っていることがあります。
値下げ交渉をしてこないバイヤーに対して、セラー側から積極的にアプローチしていくのがSend Offerです。
Send Offerを利用してバイヤーが望む金額に交渉できれば、元値の時に比べて商品が売れる見込みがあります。
出品した商品でオファーを受けられるように設定する方法4ステップ
商品を出品する際に値下げ交渉を受けられるようにするには、以下の4つの手順で設定します。
- Seller Hubの画面から出品画面に移動
- priceにあるBest Offerにチェックを入れる
- 設定を変更する
- オファーが来たら対応する
それぞれ見ていきましょう。
1. Seller Hubの画面から出品画面に移動
まずは、商品を出品するためのSeller Hubの画面を開きましょう。
「Listing」から「Create listing」を選択し、出品画面に移動します。
2. priceにあるBest Offerにチェックを入れる
次に出品画面のpriceにあるBest Offerを選択しましょう。
続いてAllow offerのチェックボックスをクリックしてチェックをつけます。
Allow Offerにチェックを入れたら、商品の交渉金額に対して自動で対応できる設定項目も同時に設定しておきましょう。
3. 設定を変更する
2.で表示された商品の交渉へ自動で対応できる設定項目を入力しましょう。設定項目の内容は、以下の通りです。
- Minimum offer(最低交渉価格)
⇒ 設定金額以下の交渉を自動で拒否できる - Auto-accept(即決価格)
⇒ 設定金額以上の交渉を自動で承認する
Minimum offerに販売したい最低金額を設定することで、ありえない値下げを自動で防止してくれます。



即決価格と最低交渉価格は一方だけでも設定できます。無駄な手間を省くためにも最低交渉価格だけは必ず設定しておきましょう。
4. オファーが来たら対応する
自動設定をした最低購入額と自動承認金額、どちらにも当てはまらなかった場合、自分で対応する必要があります。
バイヤーからオファーが来た場合、セラーには3つの選択肢があります。
- Accept offer (値下げを承認する)
- Decline offer(値下げを拒否する)
- Make a counteroffer(代案を提示する)
仮にセラーがオファーを拒否もしくは代案を提示したとしても、バイヤーは3回までは価格交渉が可能です。
そのため、価格交渉には自分が納得できる値段で気軽に交渉しましょう。
eBayでベストオファーを設定するメリット2つ
eBayでバイヤーからオファーを受けるメリットは以下の2つです。
- 在庫切れを防げる
- 売上UPに繋がる
詳しく説明していきます。
1. 在庫切れを防げる
バイヤーからのオファーを受けると購入したい商品を事前に把握できるため、在庫切れによるキャンセルを防げます。
交渉された時点で在庫を確認できることで想定利益額もわかるようになるため、条件に合うときだけ承認すれば問題ありません。
在庫切れや赤字になることが予想される場合は、オファーを拒否して出品を取り下れば、在庫切れによるキャンセルのリスクを大きく下げられます。
バイヤーからオファーを受けるメリットは、特に無在庫販売で大きく感じられるでしょう。
2. 売上UPに繋がる
オファーを受け入れることで、結果的に売上アップに繋がる可能性があります。
バイヤーは交渉次第で安い値段で商品を購入でき、セラーは販売機会を増やして売上に繋げられます。



値下げ交渉をしてくるバイヤーは購入意欲が高い傾向にあるので、価格の折り合いがつけばすぐに取引を成立させられます。
Send Offerでこちらからオファーするよりも、購入に繋げやすくなります。
十分な利益を確保するポイントは、値下げ交渉を想定して最初から価格を少し高めに設定することです。
このようにオファーはバイヤーが得をするだけでなく、セラーにとっても大きなメリットがある販促方法と言えます。
eBayでオファーを受けるときの注意点3つ
eBayでオファーを受けるときは、以下の3つに注意してください。
- 利益が出るのを確認する
- 赤字になるときは断るか再交渉する
- バイヤーの評価を見極めてから承認する
順番に見ていきましょう。
1. 利益が出るのを確認する
バイヤーからオファーが来たら、まずは利益が出ることを確認しましょう。
オファーを承認するとその価格で落札されるので、慌てて決断すると損する場合もあります。
無在庫だと仕入れ価格が高騰している場合もあるため、オファーがある度に利益額を計算することが大切です。
仕入額や輸送事情などもきちんと計算し、利益が出ることを確かめてから次の行動に移りましょう。
2. 赤字になるときは断るか再交渉する
利益を計算した結果、収支トントンもしくは赤字になる場合は、断るか再交渉します。
交渉は2日以内かつ3回までと決められているので、期限内にバイヤーとやり取りして購入に繋げましょう。
自動承認金額や最低金額を設定しておくと、自動で承認もしくは拒否のメールが送れるので、手間が省けます。
「Best Offer」設定欄の下記項目にそれぞれ当てはまる金額を設定し、自動で対応できるようにしておきましょう。
- Minimum offer(最低交渉価格)
⇒ 設定金額以下の交渉を自動で拒否できる - Auto-accept(即決価格)
⇒ 設定金額以上の交渉を自動で承認する
中には常識外れの金額でオファーしてくるバイヤーもいます。
そのため、自動設定を使うだけでバイヤーとの無駄なやり取りを省けるため、時間を無駄にすることがなくなります!
3. バイヤーの評価を見極めてから承認する
オファーを検討する場合は、バイヤーの評価も承認を可否する上での参考にしましょう。
「オファーの承認 = 取引成立」 なので、どんなバイヤーなのかを見極めてから承認するだけで、トラブルを未然に防げる可能性が高まります。
- 評価数が少ない
- 評価はあるが低すぎる
- 評価の内容が芳しくない
セラーとのトラブルが多いなど取引に注意が必要なバイヤーは、ブラックリストに入れたり購入制限をかけたりすることもできます。
バイヤーとのトラブル対策について詳しくは「eBayの悪質バイヤーはブラックリストに登録しよう!購入制限やトラブル回避の方法も解説」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!


eBayでバイヤーがWatchをつけたときがオファーを送るチャンス
ヤフオクやAmazonなどのネットオークションや通販などで、閲覧した商品を「お気に入り」に登録したことがある方は、多いのではないでしょうか。
eBayでバイヤーが私たちの商品にWatchをする理由も、本質は同じです。



商品にウォッチをつける理由は、4つあります。
- 購入までは考えていないが興味がある
- 購入を考えているが資金的に今すぐ買えない
- 他の商品とまとめて少しでも安く購入したい
- 価格を他のセラー(ショップ)の商品と比較したい
特に多い理由として挙げられるのが、購入意欲はあるけれど価格に対して不満がある、という点です。
「もう少し安ければ購入したい」という想いからWatchしているのだといえます。
その証拠に、下記のような値下げ交渉のメールが非常にたくさん届きます。
逆に言うと、こちらからバイヤーに対して値下げ交渉を仕掛けていけば、売上につながる可能性があると言えます。
eBayでオファーを送れるSend Offerを解説
eBayでセラーからバイヤーへ値下げ交渉を送るオファーとして「Send Offer」があります。
Send Offerについて以下3つのことを解説します。
- Send Offerを送れる相手
- Send Offerができる条件
- Send Offerで成約しやすい商品
順番に見ていきましょう。
1. Send Offerを送れる相手
Send Offerは誰にでも送れるものではなく、以下2つの条件に該当するバイヤーに限られます。
- Watchをつけてくれたバイヤー
- カートに商品を追加してから5日以上経過したバイヤー
Send Offerは商品に興味を持っている人や購入を考えている人など、バイヤーの中でもより購買意欲の高い層に対して、アプローチしていく機能です。
Send Offerを送れる人数は最大40人と決められています。
2. Send Offerができる条件
Send Offerが使える条件は、Watchがついている出品中の商品で、かつeBay側の判断基準によって表示されたものに限られます。
残念ながら、Watchがついている商品すべてにオファーを送れるわけではありません。
Watchが付いている商品でも、Send Offerのリストに表示されない商品は送れないことは理解しておきましょう。
3. Send Offerで成約しやすい商品
Send Offerで成約しやすい商品は、主に以下の3つです。
- ライバルが多い人気商品
- Watchはつくけれども売れていない商品
- 高額商品
特に効果が高いのが「ライバルが多い人気商品」です。
販売額でライバルと戦うとき、最安値を追い続けるのは大変ですよね。
Send Offerを活用して最安値の金額を提示することで、スマートに購入へとつなげられます。
Watchが複数ついている商品は需要も高い傾向にあります。Send Offerを活用すれば、効率よく売上アップにつなげられるでしょう。
なおライバルが多い、いわゆる「トレンド商品」の探し方については関連記事「eBay輸出初心者はトレンドリサーチをしないと売れない!その理由と方法とは!?」にて詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください!
eBayバイヤーにSend Offerを送る方法4ステップ
Send Offerを送る手順は以下の4ステップです。
- Seller Hubの画面から「Listing」を選択
- 「Send offers-eligible」に進む
- オファーの詳細設定
- 送信
Send OfferはSeller Hub画面から設定していきます。
Seller Hubがまだ設定が済んでいない方は関連記事「eBay輸出で役立つSeller Hubのおすすめ機能9選と設定・解除方法を解説」を参考に済ませましょう。


1. Seller Hubの画面から「Listing」を選択
2. 「Send offers-eligible」に進む
次にQuick filtersの欄から「Send offers-eligible」に進みます。
Send Offer が送れる商品だけが表示されます。



Actionsの列からオファーをしたい商品の「Send offers」をクリックすると、その商品のオファー画面に進み、詳細設定ができるようになります。
なお、Send offerを送れる商品はeBayの判断基準で決まるため、実際のWatch数と異なる場合があることは理解しておきましょう。
3. オファーの詳細設定
続いてオファーの詳細設定をしていきます。
設定する箇所は、次の5つです。
- Percentage off
⇒ 割引方法と割引率、または金額 - Offer message
⇒ バイヤーにメッセージを送る機能 - Allow counteroffers
⇒ 最大5回まで価格交渉のやりとりが可能になる - Automatically send offers
⇒ 商品をバイヤーがWatchやカートに追加した場合に、自動でオファーが送信される機能 - Send your coupon for future purchases
⇒ クーポンを添付できる機能



なお、オファーが承認された時か期限切れになった際に、次回以降の買い物で使えるクーポンがバイヤーに配布されます。
eBayのクーポンについて詳しいことは「【2022年最新版】eBay輸出での戦略的なクーポンの発行方法!注意点やタイミングも解説」にて詳しく解説しています。
クーポンを適切なタイミングで発行すれば、売上アップにつながる見込みがあるため、ぜひご一読ください。


4. 送信
設定が完了したら「Send」で送信しましょう。これでバイヤーの元にオファーが届きます。
バイヤーがオファーを受け入れたら交渉成立です。 Send Offerは商品をまとめて選択することで、一括送信ができます。
すべての商品に5%オフから送信すると効果的なので、ぜひやってみてください!
eBayでSend Offerを送るタイミング3つ
Send Offerを送るタイミングとして特に効果的なのは、次の3つの場合です。
- 在庫整理をしたいとき
- ホリデーシーズンなど購買意欲の高いとき
- ライバルが多いとき
順に説明していきます。
1. 在庫整理をしたいとき
Send Offerを送れば通常よりも売れやすくなるため、在庫整理をしたいときにおすすめです。
Send Offerを送る商品は、リストの中にあるものであれば自由に選択できます。
そのため在庫から減らしたいものに絞ってSend Offerを送れば、特定の商品だけを効率よく売れます。
在庫整理をしたくてもWatchを付けられていない場合や、リストにない場合はSend Offerは送れません。
リストにある商品で在庫整理をしたいものがあれば、優先的にSend Offerを送ってみましょう。
2. ホリデーシーズンなど購買意欲の高いとき
ホリデーシーズンなど、バイヤーの購買意欲の高い時期にSend Offerを送るのも効果的です。
クリスマスから年末年始にかけてのホリデーシーズンは、特に購買意欲が高まる傾向にあります。
他にも、アメリカなら独立記念日や感謝祭、ブラックフライデーも効果的です。
商品の売れる時期に合わせてSend Offerを活用してみましょう。
3. ライバルが多いとき
Send Offerを活用することで、ライバルが多い商品も効率よく売れるようになります。
Send OfferはWatchをつけたバイヤーにのみ送れるので、ライバルセラーに気付かれることなくアプローチが可能です。
特定のバイヤーだけに値下げ交渉ができるので、ライバルセラーに知られることなく売りたい場合に活用しましょう。
オファーメッセージの例文
Send Offerに設けられている「Offer Message」欄は、できるだけメッセージを記入しておきましょう。
メッセージを添えることで、成約率のアップにつながります。
バイヤーに購入を促すためのアプローチ方法はいくつかありますが、一つの例として僕が実際に送っている内容を掲載してみました。
Offer Messageの例文
This offer is being sent to all those who Watch. Stock is running low, so buy early.
(このオファーはWatchした方全員にお送りしています。在庫が少なくなっていますので、お早めにお買い求めください。)



eBayのSend Offerでセラー側からバイヤーにオファーして売上アップを狙おう
Send Offerは無料で何度でも使える機能です。
オファーをたくさん送れば送るほど、商品の落札率が上がる傾向にあります。
eBayジャパンの調査では、ウォッチャーがセラーからオファーを受けた場合の購入率は、統計で30%以上もあるそうです。



オファー設定は初心者でも比較的簡単に使える機能です。バイヤーに積極的にアプローチして、販売促進を狙っていきましょう!
eBayにはSend Offer以外にも、販売を促進してくれる機能はたくさんあります。
以下の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。



